ストリーミングとは動画や音声をインターネットで配信する技術である。ストリーミング技術は電話などでリアルタイムに音声を伝送するものと、映画などを極めて大きなデータを配信するものとの2種類に大別され、前者はリアルタイムが重視され、後者は画像をできるだけ綺麗に滑らかに配信する技術が求められる。ストリーミングを支えるプロトコル、コーディックは当初、主に電話会社などが主導で開発され、長い間、特許に守られていたが、現在ではよりオープンなものが広く使われるようになっている。ストリーミングはリアルタイムが重視されるため、コネクションレスの通信が用いられる。
■ RTP
RTPとは1996年に提唱された音声と動画を伝送するためのプロトコルである。RTPはUDPをプロトコルとして利用し、小さなパケットを基本単位として送信する。ネットワークを経由して伝送を行うと、パケットの喪失や、遅れが起こるが、音声や動画は一部のデータが欠けても再生可能なため、それらのデータを無視し、届いたデータだけをつなぎあわせて再生を行う。RTPでは伝送の枠組みだけを規定しており、パケットの消失や伝送時間の保証は行わず、データの品質は別途、RTCPを用いて行う。またストリーミングの再生停止などの制御はRTSPを用いて行う。